『東京暮色』(とうきょうぼしょく)は、小津安二郎監督による1957年の日本映画。小津にとっては最後の白黒作品であり、戦後期の大女優、山田五十鈴が出演した唯一の小津作品でもある。『東京暮色』はジェームズ・ディーンの代表作であるハリウッド映画『エデンの東』(1955年)の小津的な翻案とされる。
・ amazon : Tokyo Twilight (1957) / 東京暮色
・ Youtube : Tokyo Twilight (1957) / 東京暮色
Tokyo Twilight (1957) / 東京暮色のあらすじ
杉山周吉(笠智衆)は銀行に勤め、男手一つで子供達を育ててきた。ところが、姉の孝子(原節子)が夫との折り合いが悪くて幼い娘を連れて実家に戻ってくる。妹の明子(有馬稲子)は短期大学を出たばかりだが、遊び人の川口(高橋貞二)らと付き合うようになり、その中の一人である木村(田浦正巳)と肉体関係を持ち、彼の子を身籠ってしまう。木村は明子を避けるようになり明子は彼を捜して街をさまよう。中絶費用を用立てするため、明子は叔母の重子(杉村春子)に理由を言わずに金を借りようとするが断られ、重子からこれを聞いた周吉はいぶかしく思う。その頃、明子は雀荘の女主人喜久子(山田五十鈴)が自分のことを尋ねていたと聞き、彼女こそ自分の実母ではないかと孝子に質すが、孝子は即座に否定する。喜久子はかつて周吉が京城(ソウル)に赴任していたときに周吉の部下と深い仲になり、出奔した過去があったのだ。明子は中絶手術を受けた後で、喜久子がやはり自分の母であることを知って自分は本当に父の子なのかと質す。
この記事へのコメントはありません。